歯周病は人類最大の感染病
歯周病は人類最大の感染病
歯周病は、口腔内に感染した歯周病菌によって、歯茎や歯を支える歯根などが溶け、歯を失う病気です。さらに歯周病菌は、炎症部の毛細血管から身体全体に回り、免疫力を下げ、様々な生活習慣病の発生を助長します。今や予備軍も含めると、国民の約80％、20代でも約50％に該当します。
口腔内のトラブルは
あらゆる疾病の引き金に
メタボリックドミノとは、河川の上流で放流される汚染物が下流域の汚染原因になっていることを「上流の歯学」「下流の医学」としてドミノで例えたものです。歯周病になると、生活習慣病は知らない間にドミノ倒しのように進み、最後は人命にかかわるような疾病を引き起こします。逆に上流の口腔でケアすることで、多くの生活習慣病を未然に防ぐことができます。
低体重児・早産のリスク
歯周病は、そうでない人に比べ、低体重児や早産のリスクも高めます。早産は2.27倍、低体重児は4.03倍にも上がるというデータがあります。
昔は「一子を得ると一歯を失う」といわれたこともありました。今でも「妊娠すると歯周病になりやすい」や「出産すると歯が悪くなる」という話を聞きます。確かに、妊娠によってむし歯や歯周病のリスクは高くなりますが、適切なお口のケアによって予防することが可能です。
昔は「一子を得ると一歯を失う」といわれたこともありました。今でも「妊娠すると歯周病になりやすい」や「出産すると歯が悪くなる」という話を聞きます。確かに、妊娠によってむし歯や歯周病のリスクは高くなりますが、適切なお口のケアによって予防することが可能です。
疾病リスクを引き上げる口腔内細菌
長らく口腔内のトラブルとして認識されてきた歯周病ですが、最近の研究で歯周病が心疾患・脳卒中・糖尿病などとも関係していることがわかってきました。
歯周病菌が血管を通じて全身に広がることで、全身疾患のリスクを引き上げます。
歯周病菌が血管を通じて全身に広がることで、全身疾患のリスクを引き上げます。
一本の歯の価値
～日本とアメリカの違い～
永久歯は一度失ってしまうと二度と生えてきません。日本では1本の歯の価値は100万円といわれていますが、アメリカでは1本500万円とされています。雑誌「プレジデント」は50～70代の男女1,000人に「リタイアする前にやっておけばよかったこと」についてアンケート調査したところ、1位は「歯の定期健診」と発表しています。口腔ケアの意識を高め、一本でも多くの歯を残すことが大切です。
歯の残存数と医療費の関係
グラフは65才の人、約12,000人を対象に行われた調査で、1回あたりの医科での医療費を示すものです。歯の残存数が少ないほど、医療費が高くなっています。20本以上歯が残っている人と、ほとんど歯が残っていない人では、医療費に1.5倍もの差がでています。口腔内の健康が、全身の生活習慣病に関係していることがわかります。
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